
積立NISAってよく聞くけど結局何なんだ?
本記事では、「NISAとは何か?」という基本から、メリット・仕組みまでを、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。
これからNISAを始めたい方や、制度の仕組みをしっかり理解してから口座開設したいという方に向けて、図解も交えながら要点をまとめています。
新NISA・積立NISAとは?
積立NISAの概要と仕組み
NISA(ニーサ)は、少額投資非課税制度のことで、簡単に言えば「国が応援してくれる“税金がかからないお得な投資制度”」です。たとえば、普通に株や投資信託で利益が出ると、配当金や売却益には約20%の税金がかかります。ですが、NISA口座で買った分に関しては、その利益に税金がかからず、まるごと自分のものになるという大きなメリットがあります。
この制度を使うには、まず証券会社や銀行、郵便局などで「NISA口座」を開設する必要があります。これは特別な条件があるわけではなく、日本国内に住んでいる18歳以上の人であれば、誰でも1人につき1つだけ口座を作ることができます。まさに“お金の特別待遇席”を一つ持てる、という感覚です。
そして、2024年(令和6年)から新しくなった「新NISA」では、二つの投資枠が設けられています。一つは「つみたて投資枠」(年間120万円)で、もう一つは「成長投資枠」(年間240万円)です。これらは一つのNISA口座の中で併用でき、日常の定期貯金のように積み立てつつ、将来の成長が期待できる投資にも挑戦できる構造になっています。
投資できる総額には上限があり、生涯を通じて最大で1,800万円までが非課税対象になります(このうち「成長投資枠」は最大1,200万円)。この非課税枠は「簿価(=買ったときの値段)」で管理されていて、仮にある銘柄を売った場合でも、その分の枠は翌年以降に再利用が可能です。つまり、「使い切りではなく、使い回しできるポイントカード」のようにイメージするとわかりやすいでしょう。
さらに、新NISAでは、これまでと違って口座を作れる期間や、非課税で保有できる期間に制限がありません。いつでも始められて、使い続けられるのが大きな特徴です。非課税の範囲内であれば、新たな投資を何度でも行うことができる、まさに長期投資を志す人にとっては心強い制度です。
一般NISAと積立NISAの違い

積立NISAと一般NISAってどっちがいいの?
「積立NISAと一般NISA、どっちがいいの?」
「名前が似てるけど、何がどう違うのかさっぱり…」
そんな人、多いですよね。私も最初は「にさ?なんだそりゃ?」って思ってました。
この2つ、どちらも“投資で得た利益に税金がかからない”お得な制度です。
ただし、投資のスタイルや目的に大きな違いがあります。イメージしやすいように、たとえ話をまじえて説明していきますね。
ちなみにこの制度、ちょくちょく条件が良くなっていっているイメージがあるので、現在執筆している2025年5月最新の情報でお送りします。
まず大前提として、積立NISAと一般NISAは今は呼び方が変わって積立NISAは「つみたて投資枠」、一般NISAは「成長投資枠」になっています。
それぞれの違いについて、先に結論は下記です!
比較項目 | つみたて投資枠(積立NISA) | 成長投資枠(一般NISA) |
---|---|---|
年間投資上限 | 120万円 | 240万円 |
非課税期間 | 無期限 | 無期限 |
商品の種類 | 長期向け投資信託のみ(少ない) | 株・ETF・投信など幅広くOK(多い) |
向いている人 | 投資初心者 | 中級者以上 |
手数料 | 基本管理手数料のみ(銘柄により若干異なる) | 購入時手数料・管理手数料・解約手数料 |
つみたて投資枠(積立NISA)とは

コーヒー1杯分からでも始められるのだ!
「つみたて投資枠」とは、年間最大で120万円まで、少しずつ・コツコツと投資を続けられる枠のことです。この枠では、金融庁が選んだ「長期・積立・分散」に適した投資信託を使って、積立スタイルの投資ができます。
最初に投資する商品や金額を選んで設定すれば、あとは毎月自動で積立が続くので、一度決めてしまえば手間がかかりません。
金融機関によっては、月100円という少額から積立ができるところもあります。つまり、「コンビニのコーヒー1杯分」でも、将来の資産づくりに回すことができるのです。
また、毎月コツコツ積み立てることで、買うタイミングを分散する効果もあります。
これを「ドル・コスト平均法」といって、価格が高いときは少なめ、安いときは多めに買う仕組みになるため、高いときにまとめて買ってしまう“高値づかみ”のリスクを減らすことができます。
さらに、投資信託の価格は短期的には上下することもありますが、長期間かけて積み立てることで、全体的に値上がりしていけばリターンも安定しやすくなると言われています。
このように、つみたて投資枠は、毎月決まった額でコツコツと投資を続けながら、時間と分散の力を味方につけて資産を育てていく方法です。
また、手数料はほとんどの銘柄で管理手数料のみとなっています。
そのため、「投資は初めてでよくわからないけど、将来のために少しずつ資産形成をしたい」という人に、とてもおすすめの制度です。
成長投資枠(一般NISA)とは
「成長投資枠」とは、年間最大240万円まで、自由度の高い投資ができる枠のことです。
この枠では、個別株やETF、投資信託など、幅広い金融商品に投資することができます。
つみたて投資枠と違って「毎月決まった額で積み立てる」必要はなく、好きなタイミングで一括購入や分割購入ができるのが特徴です。たとえば、「ボーナスで一気に株を買う」こともできますし、「相場が下がったときに買い増しする」戦略も可能です。
対象となる商品も多く、成長が期待される企業の株式に投資できるため、中長期的な値上がり益を狙いやすいのが魅力です。
たとえば、将来的に業績が伸びそうなIT企業や配当の多い高配当株など、自分で銘柄を選ぶ楽しさもあります。
一方で、つみたて投資枠のような「金融庁が厳選した商品」ではないため、商品選びの知識や判断が少し必要になります。とはいえ、インデックス型の投資信託や分散型ETFなど、リスクを抑えた商品も選べます。
また、非課税で投資できる生涯上限額1,800万円のうち、成長投資枠は最大1,200万円まで利用可能です。つみたて投資枠とあわせて1つの口座で使えるため、目的に応じて「コツコツ型」と「しっかり増やす型」を組み合わせることができます。
このように成長投資枠は、少し自由度の高い運用をしたい方や、個別株やETFで資産を大きく育てたい人に向いた制度です。
つみたて投資枠と組み合わせることで、より自分に合った投資スタイルを実現することができます。
なぜ今、積立NISA・NISAが注目されているのか

なんで今NISAが話題なのだ?
では、なぜ今積立NISA・NISAが注目されているのでしょうか?
おそらく理由は2024年1月から変更になった下記4点かと思います。
↓わかりやすく表にもしてみました!
旧NISA制度 | 新NISA制度 | |||
---|---|---|---|---|
一般NISA | つみたてNISA | 成長投資枠 | つみたて投資枠 | |
制度の併用 | 不可 | 可能 | ||
年間投資上限額 | 120万円(一般NISA選択時) | 360万円 | ||
120万円 | 40万円 | 240万円 | 120万円 | |
生涯非課税限度額 | 600万円 | 800万円 | 1800万円 (※うち成長投資枠1,200万円) | |
非課税保有期間 | 5年間 | 20年間 | 無期限 |
つみたて投資枠(積立NISA)のメリット
運用益が非課税になる
つみたてNISA最大のメリットは「利益に税金がかからない」ことです。
通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかります。たとえば10万円の利益が出ても、2万円は税金で取られてしまいます。
でも、NISA口座ならこの税金がゼロです。利益をまるごと自分のものにできるんです。
そして、長く続けて利益が増えるほど、この非課税の効果は大きくなります。
証券口座の開設時にNISA口座を選ぶだけで大丈夫です!
面倒な手続きは不要なので、初心者こそこの恩恵を活用すべきかと思います。
少額から始められる
「投資ってお金がかかりそう」と思うかもしれませんが、つみたて投資枠は金融機関によっては、月100円から始められます。ガムやコーヒー1杯分です。
自分に合った金額で設定できるので、無理なく続けられるのも魅力です。
毎月自動で積み立てられるため、忘れていても資産は着実に育っていきます。
気づけばお金が“こっそり働いてくれていた”という感覚です。
大きな元手がなくても一歩踏み出せるのが、つみたてNISAのやさしさです!
金融庁が選定した投資信託だから安心
「つみたて投資枠」で買える投資信託は、金融庁が厳しい基準で選んだ数少ない「信頼できる商品」なんです。
手数料が低く、長期運用に向いていて、リスクも比較的抑えられたものが揃っています。
言うなれば「初心者でも安心して乗れる、国公認の投資バス」のような存在です。
投資は種類が多くて迷いやすいですが、「つみたて投資枠」の商品は“安心ゾーン”だけから選べるので、初めての人でも変な商品をつかみにくく、落ち着いて始められます。
長期・分散投資でリスク軽減
「つみたて投資枠」は毎月少しずつ積み立てていく仕組みなので、買うタイミングが分散され、リスクを減らせます。これを「ドル・コスト平均法」と呼びます。
例えば、おにぎりを毎日1個ずつ買えば、安い日も高い日も平均的な価格で買うことになりますよね。
それと同じで、価格が高いときに一気に買って損する“高値づかみ”を避けられるのが特徴です。
さらに、長期で保有することで短期の値動きに左右されにくくなり、安定した成果を目指せるのが「つみたて投資枠」の強みです。
つみたて投資枠(積立NISA)のデメリットと注意点
年間投資上限がある
つみたて投資枠では、年間120万円までしか投資できません。もっと投資したい!という人には少し物足りないかもしれません。でもこれは、無理な投資を防ぐ“安全ブレーキ”のようなものなのかもしれません。限られた枠の中でコツコツ続けるのがこの制度のポイントです。
もしもっと投資したい場合は、成長投資枠(旧・一般NISA枠)と併用することで、投資余力を増やすことができます。
元本割れのリスクもある
投資において「絶対に増える」という保証はありません。つみたて投資枠もれっきとした投資なので、タイミングによっては元本割れする可能性もあります。
対策としては、焦らず、10〜20年の長期目線で運用を続けることが最も重要です。
対象商品が限られている
つみたて投資枠で買える商品は限られています。
「もっと選びたい!」と思う人もいるかもしれませんが、これは逆に“厳選された安心コース”とも言えます。いわば「初心者向けに用意されたメニューセット」です。
投資初心者が複雑でリスクの高い商品に手を出さないよう、あえて絞られているのかもしれません。
どうしても選択肢を広げたい場合は、成長投資枠や特定口座を併用して、自分好みのバランスに整えるのがオススメです。
つみたて投資枠(積立NISA)で購入できる商品とは?
つみたて投資枠で購入できる商品は投資信託とETFです。
投資信託とETF
投資信託とは、たくさんの投資家が少しずつお金を出し合い、プロがまとめて株や債券などに投資する仕組みです。
投資というと一つの企業に投資をするようなイメージがあるかもしれませんが、投資信託は例えるなら、投資できる企業が集まったデパートのようなイメージで、そのデパートに投資をするような感じです。
そしてその中でETFは「上場投資信託」とも呼ばれ、証券取引所で株のように売買できる投資信託です。
自由に売買できるので、値動きをリアルタイムで確認できるのが魅力です。
どちらも分散投資が可能で、リスクを減らしながら資産を育てるのに向いています。
初心者には、まずはどちらか1つから始めて、投資の流れを掴むのがおすすめです。
商品選びのポイント

たくさん種類があるけど、どれを選べばいいの?
つみたて投資枠で選べる銘柄(投資信託)は、大別すると2つのタイプがあります。
- 株式100%型
- 複合資産型
株式100%型
株式100%型は、その名の通り投資先がすべて株式で構成されたタイプの投資信託です。国内株だけでなく、米国株、先進国株、全世界株など、対象はさまざま。株式は価格変動が大きいため、リスクもリターンも大きくなるのが特徴です。
子育て後の資産形成、老後資金など将来のリターンを重視したい人におすすめです。
複合資産型
複合資産型は、株式・債券・REIT(不動産投資信託)など、複数の資産に分散して投資するタイプです。値動きの大きな株式と、安定性のある債券を組み合わせることで、リスクを抑えつつ安定した運用を目指します。
投資に不安がある、とにかくリスクを減らしたい初心者、または資産を大きく減らしたくない人におすすめです。
そしてさらに、「複合資産型」の投資信託は、それぞれの銘柄で資産配分が異なるようです。
初心者に人気の投資信託
それでは、つみたて投資枠で購入できる銘柄で特に人気があるものはどのようなものなのでしょうか?下記表にまとめました。
銘柄 | どんな商品? | どんな人におすすめ? |
---|---|---|
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 米国の代表的な株価指数S&P500に連動するインデックスファンド | 初心者から上級者まで |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 日本を含む全世界の株式に分散投資するインデックスファンド | 初心者から上級者まで |
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI) | 米国の株式市場全体に投資するインデックスファンド | 米国株式への投資を検討する方 |
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | SBI証券が提供し、低コストで人気 | 米国株式への投資を検討する方 |
つみたて投資枠(積立NISA)の始め方
この章では、つみたて投資枠の具体的な始め方について簡単にまとめます。
ステップ1:金融機関を選ぶ
つみたて投資枠でNISAを始めるには、まず「どこで運用するか」を決める必要があります。
銀行・証券会社・ネット証券などさまざまな金融機関がありますが、選ぶ際には以下の6つのポイントをチェックしましょう。
- 銘柄数(目当ての銘柄の有無)
- 手数料の安さ
- クレジットカード積立が可能か
- 銀行引落しの有無
- 最低積立金額
上記についてそれぞれ解説します。
銘柄数(目当ての銘柄の有無)
目当ての投資信託があるかどうかを確認しましょう。
楽天証券やSBI証券は特に銘柄数が豊富です。
手数料の安さ
投資信託を購入すると、通常、購入時手数料・管理手数料・解約手数料の3つの手数料がかかります。
つみたてNISA対象の投資信託自体はノーロード(購入手数料が無料)が基本ですが、信託報酬など運用コストは金融機関によって異なるので同じようなラインナップの銘柄であれば手数料は安いものを選びましょう。
クレジットカード積立が可能か
楽天証券(楽天カード)やSBI証券(三井住友カード)では、クレカ積立でポイントが貯まり、さらにお得に投資ができます。
銀行引落しの有無
自分のメインバンクからの引き落としに対応していると手間が減りますので確認してみましょう。
最低積立金額
金融機関によっては100円から始められるところもあります(例:楽天証券・SBI証券など)ので、ご自身の痛手にならない程度の価格から始められる金融機関を選びましょう。
筆者はどの金融機関を選んだのか?

私は楽天証券を選びました!
筆者は楽天証券を選びました。
理由は下記です。
- クレジット決済での楽天ポイントの還元率が魅力的だから
- 旅行時に楽天トラベルを使用しているので、楽天のポイントを有効活用できるから
- プライベート用に楽天カードを普段から利用しているから
ステップ2:証券口座を開設する
金融機関が決まったら、次は証券口座(+NISA口座)の開設を行います。
最近はスマホやPCから申込可能で、本人確認書類(マイナンバーカードなど)をアップロードすれば、最短1〜2日で開設できることもあります。
開設時には「一般口座・特定口座・NISA口座」の選択肢がありますが、つみたて投資枠ならなら、「NISA口座の開設」にチェックを入れるのを忘れないようにしましょう!
注意点として、NISA口座は「1人1口座」しか持てません。
すでに他の金融機関でNISA口座を持っている場合は、金融機関変更の手続きが必要になり面倒なので後悔のないように金融機関を選ぶようにしましょう。
ステップ3:銘柄を選ぶ
口座が開設できたら、いよいよ投資する「銘柄(投資信託)」を選びます。
選ぶときのコツは、「手数料が安い」「分散されている」「純資産が大きい」この3つです。
迷ったら、まずは「オルカン(全世界株式)」や「S&P500系」から始めるのがおすすめです。
銘柄 | どんな商品? | どんな人におすすめ? |
---|---|---|
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 米国の代表的な株価指数S&P500に連動するインデックスファンド | 初心者から上級者まで |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 日本を含む全世界の株式に分散投資するインデックスファンド | 初心者から上級者まで |
ステップ4:積立設定
銘柄が決まったら、いよいよ積立の設定をします。
やることはとてもシンプルです。
これだけでOKです!
金融機関によっては「毎日積立」や「ポイント投資」にも対応しているので、
自分のライフスタイルに合った方法を選びましょう。
実際につみたて投資枠(積立NISA)を始める時に筆者が疑問に思ったこと
このパートでは筆者が実際にNISAを始める時に疑問に思ったことと調べてわかったことをまとめます。
途中でお金を引き出すことはできるのか?
はい、つみたてNISAはいつでも引き出し可能です。「NISA=ロックされる」と思われがちですが、実際には必要なときに売却して現金化できます。
2024年からはじまった新NISAでは、保有商品の売却によって、一度使用した非課税投資枠を再利用することができる仕組みが採用されています。
このことを「非課税枠が復活する」「非課税枠の再利用」などと表現することがあります。
手数料が安いところがいいと聞くけど具体的にどこがいいのか?
手数料が安くて人気なのは、楽天証券・SBI証券・マネックス証券です。特にSBIの「SBI・Vシリーズ」や楽天の「eMAXIS Slimシリーズ」は信託報酬が非常に低く、初心者にもおすすめです。
NISA口座の移行は可能なのか?
可能です。ただし、NISA口座は1年ごとにしか移行できません。今使っている口座から別の金融機関に変更したい場合は、「金融機関変更届出書」の提出が必要で、翌年から有効になります。
非課税になる上限金額があると聞いたが、金融商品が値上がりして上限がきたときは買い増ししても非課税になるのか?
はい。
非課税保有限度額は、1年に1回更新される年間投資上限額とは異なり、一生涯で1,800万円の枠が付与されるというイメージです。1,800万円の非課税保有限度額の枠に収まるのであれば、一生涯非課税で投資できます。
つみたて途中で投資金額+運用益が1800万円を超えても大丈夫です。
投資金額が1800万円を超えるまでは非課税になります。
上限額について、NISA口座を複数作って上限額以上に投資するような裏技はあるのか?
ありません。法律で「NISA口座は1人1口座まで」と決まっているため、複数作ることはできません。
そもそも、口座開設時にマイナンバーカードなどの身分証明書での確認があるため、すでにNISA口座が別の金融機関で開設されている場合は開設できなくなっています。
多く投資をしたいのであれば、正攻法で特定口座やiDeCoと併用するのがおすすめです。
途中で銘柄の変更はできるのか?
はい、いつでも変更可能です。
過去に積み立てた商品はそのまま保有しつつ、新たに積み立てる銘柄を切り替えることができます。柔軟に運用を見直せるのも魅力のひとつです。
しかし、つみたてNISAの銘柄変更は安易に行うべきではありません。
理由は下記です。
ドルコスト平均法
つみたてNISAの魅力のひとつは、「ドルコスト平均法」という投資の仕組みを活かせることです。
ドルコスト平均法とは、毎月同じ金額で投資を続けることで、購入価格を平均化し、価格変動のリスクをやわらげる方法です。
値段が高いときは少しだけ、安いときはたくさん買えるため、長く続けるほど購入単価が自然と平均化され、リスクが抑えられていきます。
複利効果
複利効果とは、最初に投資したお金(元本)だけでなく、増えた利益も再び投資に回すことで、利益がどんどん膨らんでいく仕組みです。
いわば「利益が利益を生む」状態で、投資を長く続けるほど、その効果はどんどん大きくなっていきます。
しかし、頻繁に銘柄を変えてしまうと、その“育ってきた利益”を途中で止めたり分断することになり、複利の力が十分に働かなくなってしまうんです。
反対に、下記の場合は銘柄の変更を検討してもいいかもしれません。
つみたて投資枠の銘柄変更を検討してもいいタイミング
・同じ条件で信託報酬が安い商品があったとき
・投資のスタイルを変更したいとき
いつでも解約できるのか?
はい、解約(売却)はいつでもできます。途中でやめても罰則はありません。
未成年や主婦でも利用できる?
現在のつみたてNISAは、日本に住む18歳以上の人なら利用可能です。主婦やパートの方でも問題ありません。ただし未成年は対象外(ジュニアNISAは2023年で終了)なので注意が必要です。
NISAとiDeCoは併用できる?
はい、併用できます!
NISAは「使うお金を育てる」、iDeCoは「老後資金を貯める」ための制度。どちらも税制メリットがあるので、目的に応じて組み合わせると非常に効果的です。
一括投資はできないの?
つみたてNISAは「積立専用」の制度なので、一括投資はできません。もし一括投資をしたい場合は、「成長投資枠」や特定口座を使いましょう。
一般口座・特定口座などの課税口座で保有している商品はNISA口座へ移管できるのか?
残念ながら、できません。NISAの非課税は「NISA口座で買った商品」に限られるため、すでに特定口座などで保有している商品をNISAに移すことは不可です。
まとめ
ここまで、つみたてNISAの仕組みやメリット・デメリット、始め方や人気銘柄まで一通り解説してきました。
つみたてNISAは、「毎月コーヒー1杯分のお金で将来の資産づくりができる」そんな、初心者にもやさしい長期投資の第一歩です。
最大の魅力は、なんといっても「運用益が非課税になること」。普通なら約20%かかる税金がゼロになるので、同じ運用成績でも手元に残るお金が大きく変わります。
そして、少額から始められる・自動で積み立てられる・商品は金融庁お墨付きのものだけ、といった点も初心者にうれしいポイントでしたね
さらに「ドル・コスト平均法」や「複利効果」といった投資の基本も、自然と活かせる設計になっています。
もちろん、元本割れのリスクや年間投資上限など注意点もありますが、それらを理解した上でコツコツ続けていけば、未来の自分への最高のプレゼントになる可能性もあります。
大きな元手や特別な知識がなくても、始められるのがつみたてNISAのいいところです。
もしあなたが「投資はまだよくわからないけど、将来に備えて何か始めたい」と思っているなら、この制度はまさにピッタリの選択肢かと思います。
今日が一番若い日。未来のお金のために、一緒に勉強していきましょう!